野に咲くユリの花…といった風情ですが、これは自然農法の農園、ホッカロー・ファームのヤブカンゾウ。 内地では林のきわや田んぼのあぜ、畑の脇などに生えていて、一重の花がノカンゾウ、八重をヤブカンゾウといいます。新芽やつぼみを食する薬草で、中国では別名「忘憂草」、憂いを忘れることができる花なのだそう(これにちなみ、万葉集ではワスレグサといいます)。 また、この花のつぼみを蒸して乾燥させたものが、中国料理でよく使われる乾物「金針菜」。金針菜も別名健脳菜とか安神菜とか言われ、精神を安定させ憂いを忘れさせてくれる…といわれています。 「でもね、この咲いた花もおいしいんですよ」とYさん。翌日は咲かない一日花と聞き、つませていただくことに…。Yさんに教えていただいたとおり、さっとゆがいて水を切り、冷やして酢の物にしてみました。 えっ、これが花なの? っと思うくらい、しゃきしゃきした食感が意外。くせがまったくなく、ほのかな甘みがあります。鮮やかなオレンジ色で、食卓も華やかに。 石垣の強い日差しをさんさんと浴びて咲くヤブカンゾウ。見て美しく、食べておいしく、いやなことも忘れさせてくれるなんて、すばらしい花ですね。 関連記事…Diary 6月17日(木) |
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